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ちょろげ日記

日々のちょろっとしたことを

希望か?絶望か?「ウォーキング・デッド」と「ミスト」の共通点と相違点

映画

ゴールデンウィークの最終日前日、「ウォーキング・デッド」をイッキ見した後、テレビ番組にチャンネルをあわせるとスティーブン・キング原作の映画「ミスト」がやっていました。

どちらも「文明と現代社会の安全が破壊された世界」における人間のおそろしさをテーマにした作品だと思います。

で、ビールを飲みながらだらだらと、人間って怖いな~と観ていましたが、今更気づいたことが一つ。

「ウォーキング・デッド」と「ミスト」の共通点

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ジェフリー・デマン(右から2番目)とローリー・ホールデン(一番右)
credit: warriorwoman531 via FindCC

「ウォーキング・デッド」と「ミスト」の2作品に出演している役者さんがいるんですね。ジェフリー・デマンとローリー・ホールデンのお二人。

ミストのフランク・ダラボン監督はウォーキング・デッドの企画から関わっているそうなので、この配役に影響を与えている可能性はありそうです。

フランク・ダラボンが企画し、ロバート・カークマン、トニー・ムーア、チャーリー・アドラードによるグラフィックノベル・シリーズ『ザ・ウォーキング・デッド』を原作としている
ウォーキング・デッド - Wikipedia

 

「ウォーキング・デッド」と「ミスト」の相違点

さらに、興味深いシーンがあります。

ウォーキング・デッドシーズン2第11話「生かすか殺すか」のとあるシーンで、ジェフリー・デマン演じるデールが「文明と現代社会の安全が破壊された世界でも尊厳ある人間性を保つべきだ」と熱弁をふるうシーンがあります。この時、説得されて同調したのはローリー・ホールデン演じるアンドレアだけでした。

一方、ミストでは、スーパー内で人間性が崩壊しつつある空気を読み取った主人公が脱出を提案するシーンがあります。ここでかわされる、ジェフリー・デマン演じるダンとローリー・ホールデン演じるアマンダの会話がこちら。

主人公「すでに4人。昼には8人になる。夜にまた怪物が現われれ信徒の群れになる。そして誰かを生贄にしようと言い出す。君かもしれない。それとも息子か。」


ダン「そのとおり。」


アマンダ「人間を信じてないのね。」


ダン「信じられんよ。」


アマンダ「それは違う。人間は生まれつき善良だわ。ここは文明社会よ。」


主人公「都市が機能していればね。ひとたび闇の中におかれ恐怖を抱くと人は無法状態になる。粗暴で原始的に。」


ダン「恐怖にさらされると人はどんなことでもする。解決策を示す人物に見境もなく従ってしまう。」


アマンダ「オリー、味方になって」


オリー「人間は根本的に異常な生き物だよ。部屋に2人以上いれば、最後は殺し合うんだ。だから、政治と宗教がある。」


アマンダ「その考え方は間違ってる。」

ローリー・ホールデンが説得する側でジェフリー・デマンが説得される側に、ウォーキング・デッドとは逆の立場になっています。

というか、ウォーキング・デッドでは人間を信じようとしたジェフリー・デマンがミストではあっさり諦めてる!

役が違うのでそりゃそうでしょ、ですが、絶望を描くミストに対して、希望を描くウォーキング・デッド。同じ演者さんを軸に見分けるととても対照的です。ここまで意図した配役だったらとっても面白いですよね。

もう一つの共通点

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メリッサ・マクブライド
credit: Casey Florig via FindCC

ちなみに、両作品にでている役者さんがもう一人います。

ウォーキング・デッドでキャロル役として母親の苦悩や決断を表現しているメリッサ・マクブライドですが、ミストでは家に子供を残してきた女性役として登場。

ミストでみせる母親ならではの行動力はウォーキング・デッドでも見ることが出来ます。メリッサ・マクブライドは、フランク・ダラボン監督がイメージする「母親像」にすごくハマったのかもしれませんね。

それと、こちらの解説記事を読むとミストがメリッサ・マクブライドの出世作だったことがわかります。

冒頭、子供を心配してスーパーマーケットから出ていく女性を演じたのはロケ地ルイジアナの無名の役者である。映画の経験がほとんどない彼女が、おびえきった群衆に絶望し、涙を浮かべて霧の中へと消えていく場面が撮影されたときは、「カット!」の声がかかるや現場の全員が思わず拍手したという。それほどまでに説得力のある、見事な演技だったのだ。
フランク・ダラボンの透明な企み・映画『ミスト』 - Lucifer Rising

というわけで、あと1日でゴールデンウィークが終わるという絶望の中、気づいたことでした。
今週のお題「ゴールデンウィーク2014」

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