娘とツツジ
今週のお題「植物大好き」
1歳4ヶ月になった娘。
行きたいところにヨチヨチと歩いていっては、黙々と何かを並べたり、運んだり、好奇心を満たす毎日を送っています。
そんなある日のこと。
妻の実家の庭先でみつけたツツジに興味津々でかけよると、
真っ赤な花をブチッと抜いて、パリッパリッと解体し始めました。
解体作業に夢中になっている間に、ツツジの花を頭に
私「お花さん痛いってよー」
義母「どうせ明日の雨で花は落ちちゃうから好きなようにさせてみたら?」
普段なら止めるところですが、義母もそう言っているので、好奇心のままに好きなようにさせてみます。
何が楽しいのか、一心不乱にツツジの花を解体する娘
はて、そんなに楽しいの?
私もためしてみると何だか娘の気持ちがわかったような気もします。
花びらを2つにちぎるとパリッと小気味よい音と感触がして、プチプチをつぶしたときのような妙な充足感が得られるのです。のめり込む気持ちがわりとわかる。
娘が本当は何を考えているかわかりませんが、こういうちょっとした好奇心の芽を伸ばしていくのが親の役割の一つなんだろうなぁ…と思っている間も作業はとまりません。
このまま花を全部むしってしまうかもしれない
私「そういえば、このツツジの種類ってなんですか?」
義母「何ツツジだったかしら?」
どうもツツジは種類が多いらしく、桜のようにこれはソメイヨシノ、これは八重桜と、簡単に見分けられるものではないらしい。
それでも一般の庭先でよく見られるのはキリシマツツジかクルメツツジと呼ばれるツツジが多いので、おそらくこのツツジもどちらかなのでしょう。
更に言うと、キリシマとクルメは親子のような関係なので、判別はそれなりに難しいのかもしれません。
クルメツツジは分類学的にはキリシマツツジと同じものですが、江戸時代に久留米藩の坂本元蔵が品種改良を始めた一群の品種群をクルメツツジとよんだのが始まりで、 園芸学的には両者を多少違ったものとして取り扱っています。
一応、こちらの解釈をもとにすれば、妻の実家の庭先にあるのはキリシマツツジなのかも。
キリシマツツジ=サツキより光沢感が強くて先が丸い葉が交じる、クルメツツジ=キリシマツツジのうち花弁が二重になって咲くもの
これで将来、ツツジに興味をもった娘に「これはなんて種類なの?」と聞かれても「キリシマツツジだよ、なぜならね…」と博識ぶって応えることができる、と思いを巡らせている一方、娘はツツジから興味をうしなって猫を追いかけていました。