ちょろげ日記

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乳幼児の鼻づまり解消には電動鼻水吸引器がおすすめ

以前、生後間もないころに娘がRSウイルスにかかってしまった話を書きました。

tyoro-ge.hatenablog.com  
 
ぶじに退院できたその後、大変だったのが家での鼻づまりの対処でした。

風邪やRSウイルスなど、大事なのはしっかり栄養をとってしっかり眠ることです。

しかし、鼻づまりで呼吸がしづらくなっていると、赤ちゃんは思うようにミルクも飲めませんし、安眠もできません。また、息苦しいだけなく、鼻水が喉に落ちてしまって咳き込むことがあると眠るどころではありません。

やっと眠れたかなぁ……、「ゴホッゴホッ」、抱っこしようね……、以下ループ。うちの娘は退院後がこの状態でした。

さて、どうしようか。と、いろいろと検討して使い始めた電動鼻水吸引器についてまとめています。

 
 

親が吸うタイプはあまり役に立たなかった

はじめはスーパーや薬局で売っている鼻水の吸引器を使っていました。

これ、水っぱなならまだ良いのです。

それが、RSウイルスにかぎらずインフルエンザや風邪などで出てしまう黄色く粘度の高い鼻水になると、これがなかなか取れない。

それに、鼻にズポッと管をつっこまれて、ズゾゾゾゾッっとされるのが好きな赤ちゃんなんていませんから、まぁ暴れること。

全力で吸って息切れ状態でフラフラの親と、泣きわめく娘、取れない頑固な鼻水。

これって、安眠のための儀式が本末転倒なことになってるようなぁ、と電動鼻水吸引器の購入を決めました。
 
退院の際に担当の先生が「鼻水の処置は必要だけれど、よくある親が吸うタイプは取れないこともあるし、親が感染するリスクも上がりますからねぇ。病院の吸引器の吸引力に比べたら全然ですが、電動のタイプも市販でありますよ」と話していたのが頭に残っていたのです。
 

ハンガリーは掃除機で鼻水を取る

赤ちゃんの鼻水を吸い取る。

無縁な人には意外と想像がつかない絵面かもしれません。乳幼児がいる知り合いに鼻水を吸い取る苦労話をした時に、「鼻水吸い取らなきゃいけないことなんてなかったよ!」と驚かれたこともあります。機械を導入しようとしていると言ったら、さらに驚かれました。

そうか、やり過ぎなのかもなぁ、と思ったりもしましたが、ちょうどテレビで観たエピソードで踏ん切りがついたのでした。たしか、こんなところに日本人妻がいる的な番組だったと思います。

ハンガリーではこういったもので子どもの鼻水を吸い取る家庭もあるそうなのです。

gyogyexpressz.com

「Orrszívó-Porszívó」という商品名で、掃除機に装着して使う仕組みです。親が吸う代わりに掃除機が吸うんですね。

こちらはハンガリーの幼児がこなれた様子で自ら掃除機に装着して使っている動画(鼻水注意)。嫌がらないのか!

 
調べてみると、似た構造のものは日本でも売られていましたが、その度に掃除機を引っ張り出してくるのも面倒なので、専用のものを選ぶことにしました。

ハナキューチャン ハナキューチャンセット

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電動鼻水吸引器の比較

さて、電動鼻水吸引器といっても幾つか機種があります。我が家では「メルシーポット」と「スマイルキュート」との2つから購入を検討しました。
 

NEWモデル 電動鼻水吸引器 メルシーポット S-503

NEWモデル 電動鼻水吸引器 メルシーポット S-503

 

スペックはほぼ同じ

検討のポイントになりそうなスペックを比較すると下表のとおりです。

商品名 メルシーポット スマイルキュート
最大吸引圧力 -80kPa±15% -80kPa±10%
排気流量 15L/min±15% 13L/min±15%
吸引ボトル容量 335mL±15% 500mL
大きさ W240mm×D85mm×H174mm W246mm×D94mm×H217mm
重さ 1.25kg 1.5kg

 
まず、どれだけ鼻水を効果的に吸い取れるのか、主に最大吸引圧力と排気流量の2つのスペックが重要だそうです。数値的にはメルシーポットが上ですが、大きく違うわけではないのでそこまで気にする必要はなさそうです。

次に、ボトルの容量。どちらの機種も吸い取った鼻水がボトルに溜まっていきます。そのボトルの容量が大きいのはスマイルキュートです。ただ、衛生上、一度使ったら洗うでしょうから、それほど気にする必要がありません。

最後に、大きさと重さ。これはメルシーポットの方がコンパクトで軽量。あまり持ち歩くようなことはないので、これもそれほど気にする必要はないですね。

と、スペック的にはどっちを選んでもいいかな?と思ったところで、カタログからは見えない点で考慮したのは使い易さでした。
 

使い勝手は?

鼻吸いをするのは、体が温まって鼻水が出やすくなっているお風呂あがりです。ドタバタの中でサッと用意してサッと使えるシンプルな方を選んだほうが良さそうです。

一連の使い方が動画で公開されていたのでそちらを参考に検討。
 

 
印象は人それぞれだと思いますが、じっくり動画を観た結果、我が家はメルシーポットの方がシンプルで使いやすそう・メンテナンスしやすそう、と判断しました。
 

メルシーポットを購入

というわけで、メルシーポットを買うことになりました。

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意外と部品が多いので最初の組み立ては少しだけ戸惑います。

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組立後。あとは、ボトルに水を一定量入れて、電源をつなげて、スイッチを入れるだけです。
 

妻「はじめから買っておけば良かった」

妻が使い始めてから何度か言った言葉です。これはもう買って正解。大正解。

こんな小さな鼻の奥にこんなに鼻水が詰まってたのか、というぐらい粘着性の鼻水がとれます。もちろん病院でとってもらった時のほうがとれていましたが、親が吸うタイプとは雲泥の差。

おかげで、寝付きがよくなって寝る時間も長くなりました。結果的に、親の負担も減ってドタバタの育児に余裕ができたのでした。
 

鼻吸いで気をつけていること

ただ、電動にしたからといってスッキリとれるとは限りません。やみくもに吸引力MAXで吸っても粘膜が腫れてしまうばかりで、むしろ悪化することになりかねません。

使う前に鼻の構造などを知っておいたほうがいいでしょう。

我が家では、子どもの鼻水吸引について図解でわかりやすく説明がされている、かめやまクリニックさんのサイトが参考にしました。

[かめやまクリニック:鼻の構造と吸い方のポイント]

 
鼻は、 大きく鼻腔(びくう)と副鼻腔(ふくびくう)から構成されています。RSウイルスやかぜなどをきっかけに副鼻腔が炎症して副鼻腔炎になると、粘り気のある鼻水が、鼻の奥からのどに向かって流れるようになります。医学的にはこの症状を「後鼻漏」と呼ぶそうです。

うちの娘はまさにこの状態だったようですが、安眠を妨げるだけでなく、これをほうっておくと中耳炎の原因にもなってしまいます。なかなか侮れない症状なのです。

後鼻漏は、鼻詰まり感の他、のどのイガイガ感や咳の原因になり、また乳幼児期のお子さんでは、中耳炎の主な原因の一つになります。乳幼児期の子供さんの鼻水を、丁寧に吸い取ってあげると、中耳炎の発症率を大きく下げることができます。後鼻漏による症状

ここで問題なのは、後鼻漏の時に鼻水がたまっている場所です。

鼻の穴は下に向かって開いていますが、後鼻漏で鼻水が溜まっている場所は鼻の穴から水平方向の後ろにあるんです。そこで、吸引をするときは軽めに吸いつつ、うまく鼻水がでる角度を探ることが大切です。

後鼻漏を吸い取るためには、器具の方向が、この狭い通路の方向に正確に向いている必要があります。器具が間違った方向を向いていると、せり出した粘膜自体を吸ってしまうことになります。そうすると、後鼻漏がうまく吸えないばかりか、粘膜が腫れるため、よけいに鼻がつまる原因となります。鼻の構造と吸い方のポイント

 
詳しくは上記のサイトを見ていただければよいのですが、動画も公開されていたのでそちらも紹介します。

 
鼻の構造を意識しつつ吸引すると効率よく鼻水がとれるはずです。時間をかけても子どもが嫌がるだけですからね。
 

電動鼻水吸引器の気をつける点

使い勝手としては、ちょっと気をつける点もあります。

まず、吸引力があまりないのでは?という時があります。手引書に書かれている通り、ボトルなどを装着する際にパッキン部分に水をつけることが重要です。空気の漏れが起きづらくなり吸引力が落ちづらくなります。

また、ホースをしばらくつまんで離すと、瞬間的に吸引力が増します。鼻水がよく取れる場所を探りつつ、つまんで、3秒ほど吸引、探りつつ、つまんで、3秒ほど吸引……といった具合に使うと効果的だと思います。

あと、気をつけても避けられないのは、音。スイッチを入れるとガーッと少し大きめの音がします。そこまで神経質になる必要はないと思いますが、ちょっとでも大きい音を出せない環境だとしたら購入は考えなおしたほうがよいかもしれません。

 

避けられないたたかい

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避けられないといえば、娘は電動にかぎらず鼻吸いが怖くなってしまっているようで、今やそう簡単にとらせてはくれません。

親の股の間で頭を固定、太ももで子どもの腕を固定、いざ吸引。というのが苦肉の策になります。歯みがきを嫌がる子のポジションと一緒ですね。

ハンガリーの子のように自分から吸引器を使ってくれるなんて夢の様な日はやってくるのでしょうか。
 

まとめ

主観が入ってしまいますが、親が吸うタイプと掃除機で吸うタイプ、電動鼻水吸引器の比較をまとめると下表のとおりです。

タイプ 親が吸うタイプ 掃除機で吸うタイプ 電動鼻水吸引器
鼻吸いの効果 低い 高い 高い
親の感染リスク 高い 低い 低い
手軽さ 手軽 掃除機次第 少し煩雑
費用 700円前後 5,000円前後 15,000円前後~

電動鼻水吸引器はやはり値段がネックですね。

保育園に通いだしたら、病気になって副鼻腔炎なることも増えるでしょう。耳鼻科に都度通院して鼻水をとってもらうと時間とお金もかかりますし、そこで病気をもらってしまうこともあります。そして、親が感染してしまったら…15,000円は先行投資かなぁ、と我が家は納得しています。

ついでに言うと、私達もメルシーポットのお世話になってます(ノズルパーツは子どもと別のものを使ってます)。大人でもスッキリしますからオマケの効用としては良かったです。
 
親が吸うタイプでも十分な場合もありますし、赤ちゃん・子どもによって向いている向いていないもありますから、諸手を上げておすすめ!とは言えませんが、電動鼻水吸引器は買って良かったなぁと思っています。

まだ自分で鼻をかめないお子さんがいて、鼻水で悩んでいる方は検討してみてはいかがでしょうか。