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ちょろげ日記

日々のちょろっとしたことを

思いやりとビーズのバッグ

特別お題「心温まるマナーの話」by JR西日本
http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/jrwest

朝の殺伐とした空気の中、電車で通勤をするようになり、次第にそうなっていったのだと思います。

私にとって電車は、物理的な人との距離に反比例するかのように無機質な空間で、こと席を譲るとか、マナーの所作にいたっては機械的な行為としてやっていました。

そんな電車の印象が変わるきかっけになった出来事について。
 
 
1歳になる娘を抱っこ紐でかかえる妻と私、長座席に並んで座っていたときのこと。

ある駅でおばあさんが乗車してきました。いつもどおり私は機械的に席を譲ります。

おばあさんは「あら、ありがとう」ととても気持ちの良い笑顔を返してくれました。

そして、声をかけて良いのかタイミングをみていたのかもしれません、座ってから少し間をおいて、満面の笑みで娘の方をみて「これね、まだこの娘には早いかもしれないけれど、どうぞ」とビーズでできた小さなバッグをくれました。

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聞けば、席を譲られたりしたときに感謝の気持ちで上げているそう。

「ほら、譲ってもらってばかりじゃ悪いでしょ」

なんて笑いながら娘ににこり。しばらくおばあさんの孫の話やうちの娘の話をして、先におばあさんが降りていきました。
 
 
その後、手のひらの上にちょこんとのせたビーズのバッグを見ながら、席を譲られる相手もいろいろ考えているのだなぁ、としみじみ。

どうも私のマナーや思いやりは形骸化したルールになっていて一方通行、相手がいることを忘れていたようです。決められたルールを守るのも大切ですが、思いやりやマナーは相手のことをどれだけ考えてどう行動するかが本質なのでしょう。

そう考えて行動するようになってから、無機質な電車のイメージは少しずつですが人間味のある温かい場所に変わってきました。

もちろん、電車に乗ってくる人は千差万別、思慮してもしきれない思わぬ事情の人がいたりします。それに、娘が出来てはじめてベビーカーの大変さがわかったように、当事者意識は簡単に持てるものではありません。

相手の気持ちを慮る訓練をする、というと仰々しいですが、行動して経験して自分の思慮の幅を広げていくことも重要なのだなぁと思います。