3歳児が推すNetflixオリジナル「スーパーモンスターズ」は幼児すぎない教訓系エンタメアニメ
去年5月頃から使い始めたNetflix。主に娘(3歳になったばかり)が気に入った番組を一緒に観る、という使い方でほぼ毎日起動するほどお世話になっています。
作品が大量にあるので、たいていはお父さんがこれだ!というおすすめをみせて娘が気に入ればそのまま視聴、というスタイルで使っています。
しかし、これはハマるでしょ!というお父さんの推しは勝率1割程度。たいがい秒速で却下されちゃいます。絵は趣味じゃないけどちょっと様子見で観るか、みたいな大人のような観方はしないみたいです。
でも、そこいかないでそこいく!?という娘の癖を見分けていくのも楽しいし、ハマる作品を見つけてあげた時はとりわけうれしかったりします。
娘が何にハマったのか視聴履歴で再確認
ところで、Netflixは視聴履歴をみられるってご存知ですか?
Netflixアプリ(PCやスマートフォン上)で視聴履歴をみたいアカウントに切り替えて、「設定」-「アカウント詳細」-(ブラウザでNetflixサイトが開く)-「視聴履歴の表示」で表示されます。
ざっと見では履歴は部分的なようですが(次エピソードに自動的に切り替わる流し見の履歴は拾っていなそうとか)、なんとなくいつ頃何にハマっていたのかはわかりそうです。
で、秒速で却下されたであろう視聴履歴が一回のみの作品を除外、などなどデータを整理した結果がこちら。
というわけで、娘が昨年ハマったNetflix配信作品は、次の5作品でした。言ってみれば娘の推し作品であるこの5作、一緒に観ることが多かったので納得の結果です。
- ことばのパーティー
- げんきげんきノンタン
- うっかりペネロペ
- ミッフィーのぼうけん
- スーパーモンスターズ
ところで、Netflixを使っていない人はおそらく見たことがないタイトルがあると思います。実は「ことばのパーティー」と「スーパーモンスターズ」の2作品はNetflixオリジナルなのです。
というわけで、本記事の趣旨にたどり着きました。
2歳児が推すNetflixオリジナルアニメということで上の2作品から「スーパーモンスターズ」の紹介をしたいと思います。
ちなみにグラフでは、10月ごろにハマっている作品が途切れています。これは、この頃にアンパンマン沼にひきづりこまれたから……なのですが、その沼から引き上げるほどの魅力を持っていたのがスーパーモンスターズなのでした。
スーパーモンスターズってどんなアニメ?
スーパーモンスターズは昨年のハロウィンシーズンに公開された結構新しい作品。いろいろな個性を持ったモンスターの子どもたちがプレスクールで直面する問題を互いに協力・尊重しあって解決していく、という内容です。
舞台となるプレスクールは「幼稚園入園までの3歳児から5歳児までを対象として設置されている教育機関(wikipediaより)」なので、視聴者層も3歳から5歳を想定してると思います。
Netflix公式サイトから抜粋して内容をもう少し紹介しましょう。
子供たちのお父さんとお母さんは、なんと、だれもが知っている有名なモンスター。幼稚園に行く前に、スーパーパワーをマスターするため特訓だ!
という切り替わりの演出が楽しいメリハリのある1話完結式で話が進みます。1エピソードが2話(1話あたり10数分程度)で構成され、1シーズン(10エピソード)が配信中です。
では推しどころはどこなのか?というと、スーパーモンスターズは意外とない「幼児すぎない教訓系エンタメアニメ」なのです。
つかみはスーパーパワーで、気づきは現実的に
2歳あたりをターゲットにした幼児向けアニメは、歯みがきしないと虫歯になっちゃうよ!とか、お熱を出したときはおとなしくしてないといけないよ!とか、生活する上でのしつけをテーマにした話が多いと思います。
娘の推しで挙がっていたノンタンやペネロペもそんな話が多かったと思います。でも、3歳近くなってくると、もうちょっと大人なテーマがあってもいいんじゃないかなぁと思うようになりました。大人といっても、ノンタンよりもちょっと大人向け、という程度の大人ですが。
ところが、幼児すぎない幼児向けの教訓系アニメって意外とないんですね。そして、その空きをねらってエンタメバリバリのアンパンマンが3歳児前後を沼にひきづりこんで、そのままプリキュア沼に連れていくという構図がありそうです。
で、幼児すぎない教訓系アニメというブルーオーシャンにピッタリとハマったのがスーパーモンスターズでした。
例えば、一人でできないときは友達に手伝ってと相談してみようとか、つらいことなど一人で気持ちを抱えきれないときはみんなに話してみようとか、人との関わり方でちょっとした気持ちの切り替えが大事だという話が多く登場します。
モンスターという設定なので登場人物がそれぞれ現実離れしたスーパーパワーを披露しますが、プレスクールという設定のおかげで立ち向かう問題は娘が保育園などの集団生活で出くわしそうな現実的な出来事なのです。
どうしたんだろう?とか、どうすればいいんだろう?とか、娘に問いかけながら観ることができるシーンが沢山あるのがとても良いです。つかみはスーパーパワーで、気づきは現実的に、といった感じ。
ただ、たぶん意図されているであろう多様性というメッセージ(いろんな個性がある・お互い尊重しよう)はちょっと娘には早いのかなぁ、もう少し大きくなって響くのかもしれません。
親も楽しめるアニメーションと世界観
さらにエンタメ度合いがかなり高いのもポイント。
流石Netflixがお金をかけるだけあって親が魅入るようなアニメーションの出来ですし、モンスターが現実世界のフォーマットので生活しているという誰もがワクワクする世界観です。
ちなみに1シーズンの主要キャラクターの元になったモンスターは、魔法使い、ドラキュラ、クレオパトラ、フランケンシュタイン、狼男、ゾンビのようです。
クレオパトラはハムナプトラシリーズのイメージっぽいのでミイラ的なノリなのかな?フランケンシュタインはハルクが入ってないか?とか、わりと緩めの設定なのかもしれません。
それと、キャラクターが個性的でかわいいというのもポイントです。アメリカのアニメにありがちなクレイジーな絵面のキャラクターだと娘が怖がることもあるので安心して観ることができます。
まとめ
娘に5作品のうちどれが一番好きなの?と聞いたら
「ノンタンだ~いすき」 「ペネロペもだからいすき」 「スーパーモンスターズもだ~いすき」 「ぜ~んぶだいすき」
との回答をいただきました。
どれも楽しい作品ばかりなので興味がある方はぜひ子供と一緒にご覧になってみてはいかがでしょうか。
#2017年一番良かった《映画・ドラマ・アニメ》
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買って良かった!2歳児が長く遊べるおすすめおもちゃ7選
早いものでもうすぐわが家の娘も3歳。
1歳頃まではシャリシャリ音が出るとか五感に響くおもちゃでよく遊んでいましたが、1歳半頃からはごっこ遊びの道具になるおもちゃを選ぶようになってきました。
成長とともに変わってきたお気に入りのおもちゃたち。この1年間でよく遊んだのはどれだろう?ということで、2歳から3歳にかけて、娘がとくに気に入って遊び倒したおもちゃをご紹介します。
- ボーネルンドのキッチンセット
- アンパンマン キラ★ピカ★いっしょにステージ ミュージックショー
- キネティックサンド
- ディズニーのレジ
- レゴデュプロ
- アンパンマンのぬいぐるみ
- ショピングカートのおもちゃ
- おもちゃ収納はどうしてる?
- まとめ
ボーネルンドのキッチンセット
ままごとの鉄板、キッチンセット。1年ほぼ毎日というぐらい遊んでいました。
- おもちゃの包丁で切れる(マジックテープでくっついてる)食材おもちゃ
- 雑誌の付録についてくる食べ物系おもちゃ
- 外で拾ってきたどんぐり、石ころ
- ビリビリにやぶった紙
とか、お皿に盛り付けてレッツパーティータイム。
雑誌の付録についてる寿司セット…あれだけ欲しがったのに次の日放置!!!みたいなやつが、どんぐり寿司スープなる悪魔的レシピで再び陽の目をみたりと、不遇おもちゃの再生プラットフォームとしても優秀です。
残業帰りの1人晩飯の父に、追加料理をどんどんもってくる娘
あと、ヘラやフライパンをかける場所や引き出しなど、おもちゃながらに収納力があるので、お片付け癖をつけられるのもいいですね。
ダントーイ (dantoy) キッチンセンター HP4240
- 出版社/メーカー: ボーネルンド
- メディア: おもちゃ&ホビー
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アンパンマン キラ★ピカ★いっしょにステージ ミュージックショー
これは今年の夏の帰省先でじいちゃんに買ってもらった、聴く・歌う・弾くを楽しめる音楽系おもちゃ。特徴は概ね以下の通りで、娘の興が乗るとアンパンマンソングを激唱する姿を楽しめます。
- アンパンマンソング数曲と定番童謡を何曲か収録
- 曲とともに鍵盤が光って追っていけばピアノの練習っぽくなる
- 曲とともにアンパンマンとバイキンマンが周りだし、電飾が光り、謎のDJブースが唸る
- アンパンマンのマーチなどの数曲はマイクがオンになり、歌声を轟かせることができる
ピアノ on ピアノという荒業も
普通に過ごしていて歌う時はありますが、こっちはショーなので、聞いてください!って感じで緊張しつつ歌ってるのがよいです。
アンパンマン キラ★ピカ★いっしょにステージ ミュージックショー
- 出版社/メーカー: ジョイパレット
- 発売日: 2016/11/05
- メディア: おもちゃ&ホビー
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キネティックサンド
妻が触ってみたいという一心で、娘をだしに買った魔法の砂。私はまったく知らなかったんですが結構有名らしい。そしていっそ大人の方がはまってしまう癒し系砂遊びを楽しめます。
wikipedia「98%が砂、2%がシリコンオイルという構成でできていて、湿った砂の物性を模倣している」とある通り、ただの砂のようでちょっと違う。見た目は細かい砂なんだけどさわるとしっとりしていて固まりやすい。海辺で湿った砂を使ってお城とかを作る感覚に近いかもしれません。
Kinetic Sand is a three-dimensional building toy made of 98% sand and 2% polydimethylsiloxane (a type of silicone oil) that mimics the physical properties of wet sand.
付属の型だけでなく、プリンの空き容器とか使って幅広く遊べます
外に出て砂場で遊ぼうぜ!という話もあるんですが、キネティックサンドのよいところは以下。
- 真夏で外に出られないときも屋内で楽しめる
- 近くにきれいな砂場がなくても砂遊びを楽しめる
- 普通の砂では作れない造形を作れるので、遊びの幅が広がる
- 普通の砂では体験できない独特な触感を楽しめる
というわけで、とってもいいおもちゃですし、春から秋にかけてかなり高稼働でした。が、じわじわと見えない場所にしまうように。
理由は、片付けが面倒。つまり、親の怠惰、これにつきるのです。幼児のしっとりとした手だと砂が落ちにくく、水で流してもなかなかきれいに落ちないという面倒くささも怠惰の後押しをしています。冬場は片付けがより億劫だし……。
ラングスジャパン(RANGS) キネティックサンドテーブルセット
- 出版社/メーカー: ラングスジャパン
- 発売日: 2014/03/07
- メディア: おもちゃ&ホビー
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ディズニーのレジ
じいちゃんに買ってもらったレジのおもちゃ。付属の疑似商品(ミニー風おにぎりとかトイストーリー風牛乳とか)以外でも、レジセンサーにかざせば何でも値段を読み上げてくれる汎用性が高いおもちゃです。
これは買ったのは1歳半頃ですが、それからずーっと高稼働。娘が気に入っているポイントは多分つぎの3つだと思います。
- 身近なスーパーレジ打ち係のなりきり遊びができる
- 家にあるものならなんでもお会計できちゃう
- 親を巻き込んで遊べる(店員:娘、客:私、逆もあり)
これで遊ぼ!と言われるとわりと長丁場になって厳しいときもありますが……それだけよくできたおもちゃとも言えます。
いつも使っているレジモード以外にもお使いモードや数字モードなどまだ遊び倒していないモードが沢山あるのでまだまだ長く遊べそうです。
ディズニー マジカルマート 英語と日本語! スキャンでおしゃべり☆ ドリームレジスター
- 出版社/メーカー: タカラトミー
- 発売日: 2016/08/27
- メディア: おもちゃ&ホビー
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レゴデュプロ
ド鉄板のレゴ。お店に行くとわりと興味があるようだったので、最初にスターターキット的なのから始めて徐々に増やしていきました。
レゴを初めて買う場合に悩むのが種類だと思います。
大きくなったときも使い続けられるように通常サイズ(一般的にレゴブロックと呼ばれているサイズ)を買うか、誤飲しないように通常サイズの2倍で設計されたレゴデュプロを選ぶか、という2択です。
うちは次の理由でレゴデュプロを選びました。
- 幼児のおもちゃは安全第一
- 娘の遊びやすさ優先
- 通常ブロックは指先の力が必要→2歳の娘では取り外しが簡単にできない→それで興味が削がれたら元も子もない
2歳はじめ頃から徐々に遊ぶ時間が増えてきて、今はほぼ毎日レゴを引っ張り出してきて遊ぶようになっています。
ちなみに、最近レゴ教室へ行っていますが、先生いわく、年長さんから1年生ぐらいまでのクラスでもレゴデュプロを使うので、早いうちから通常のレゴで遊ばなくてもいいんじゃない?とのことでした。
レゴ (LEGO) デュプロ ピンクのコンテナデラックス 10571
- 出版社/メーカー: レゴ (LEGO)
- 発売日: 2014/01/17
- メディア: おもちゃ&ホビー
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アンパンマンのぬいぐるみ
アンパンマン歯みがき中
ごっこ遊びの主軸を担うのはやはりぬいぐるみ。娘が一番気に入っているのは60cmほどあるアンパンマンのぬいぐるみです。
- アンパンマン沼に浸かり中
- 保育園の下のクラスの子たちの大きさに近い
- わりと手触りがいい
この辺がアンパンマンが選ばれている理由だと思います。
せっせと何をやっているかと思ったら、保育園のお昼寝タイムごっこでした
ぬいぐるみを使う時は保育園のできごとの再現ごっこ遊びが多いので、保育園でどんなことをやってるのか新たな発見があって面白いです。
- 出版社/メーカー: セガトイズ
- 発売日: 2010/06/17
- メディア: おもちゃ&ホビー
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ショピングカートのおもちゃ
何故かタオルをかぶせられるアンパンマン
車輪という発明の偉大さを再認識できるこちらのおもちゃ。押してよし入れてよしというカートの汎用性から、ごっこ遊びの主軸としてほぼ毎日稼働していました。
アンパンマンをのせたり、キッチンセットで作った料理をのせたり、「あーそーぼ~」とゴロゴロ近づいてきます。
お出かけ直前にとりあえず床に散らばっているおもちゃをぶちこめ!と簡易収納になる(無理やりしている)のも良い点かもしれません。
- 出版社/メーカー: タカラトミー
- 発売日: 2016/10/15
- メディア: おもちゃ&ホビー
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おもちゃ収納はどうしてる?
おもちゃの紹介は以上ですが、ついでにおもちゃ収納について。
ある時、おもちゃ増えすぎてお片付けしない問題が目立ってきたので、思い切っておもちゃ専用棚を買ってみました。
いろいろ調査した結果、選んだのはイケアのトロファストというシリーズ。
棚ごとに種類を分けて収納
遊びたいおもちゃが入ってる棚をそのまま持ってくる式にしてます
上で紹介しているおもちゃのほとんどは収納でせきませんが、レゴデュプロや雑誌の付録などの小型おもちゃの収納には最適です。
使い始めて半年ほど経ちますが、遊び終わったらお片付けをするルールは定着してきたようで導入して正解でした。
IKEA TROFAST(トロファスト)収納コンビネーション パイン材 イエロー 94x44x52cm PY-Y9
- 出版社/メーカー: IKEA
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まとめ
というわけで、娘が2歳から3歳にかけて遊び倒したおすすめのおもちゃの紹介でした。3歳からはどんなおもちゃで遊ぶようになるんでしょうか。半分は親が楽しんでいる節もありますが…楽しみでなりません。
今週のお題「今年買ってよかったもの」
アンパンマンに疎いお父さんが知っておくべきキャラクターを調べてみた
何の為に生まれて 何をして生きるのか
2歳の娘がアンパンマン沼にハマり中のため、そんな問いかけがふとした時に投げかけられる(歌ってるだけですが)毎日を送っています。
最近はテレビ録画だけでは飽き足らず、ついにアンパンマンチャンネル*1に手を出してしまい、より深みに。おかげで娘のアンパンマン知識がぐんぐん伸びていて、
娘「お父さん、チックンがー」
私「へぇー(そんなのいたっけ?)」
みたいなことに。そう、娘との楽しいアンパンマンライフを送るには根本的なところでキャラクター多すぎ問題があるのです。
1988年10月3日に放送を開始したアンパンマンは今年で30周年、キャラクターは数千とも言われています。しかし、すべてをおさえるのは難しそうですが、よく出てくるキャラクターをおさえることはできるんじゃないでしょうか。
というわけで、私のようなアンパンマンに疎いお父さんが知っておくべきキャラクターについて調べてみました。
- 何を調べる?
- どうやって調べる?
- 毎年どれぐらいのキャラクターが登場している?
- 1回かぎりのキャラクターは多い?
- 最も登場しているキャラクターは?
- よく出るキャラクターの傾向は変わってきているか?
- 季節要因のあるキャラクター
- アンパンマンの声優さん高齢化問題
- まとめ
何を調べる?
ここ数ヶ月のアンパンマン沼からわかったことは次の通り。
- 1放送あたり2話構成
- 各話に登場するのは、毎回登場するキャラクター+その話の主要キャラクター
- アンパンマン、ジャムおじさん、バタコさん、チーズ、バイキンマン、ドキンちゃん、やられ役(カバオ、ちびぞう、ネコ美、キイこちゃんとか)あたりが毎回登場
- 基本的に「○○○と○○○」というタイトル形式、○○○に主要キャラクター名が入る
これらから「アンパンマンに疎いお父さんが知っておくべきキャラクター」=「タイトルによく出るキャラクター」として調べていくことにします。
なお、てんどんまん、カツドンマンに、かまめしどん=どんぶりまんトリオ、といったように個々のキャラクター名ではなくて団体名でタイトルに登場するケースもあります。この場合はキャラクター名、団体名を別々で集計しています。
また、以降「キャラクター」はタイトルの○○○に入っていたキャラクターを、「登場回数」はタイトルに登場した回数を指します。
どうやって調べる?
日本テレビが2001年以降の過去放送分タイトルを公開しています。下記リンク先ページの下部リンク「バックナンバー」からチェック。
このデータを利用して調べていきます。
毎年どれぐらいのキャラクターが登場している?
では早速集計結果です。
まず、なんとなく多いなぁと思っているキャラクターが実際にどの程度か。同じキャラクターもカウントした「キャラクターのべ登場回数」を年度別でみてみます。
だいたい毎年のべ150ものキャラクターが登場しているようです。これは多いと言っていいんじゃないでしょうか。
1回かぎりのキャラクターは多い?
次は登場回数ごとの分布です。同じキャラクターが何度もでているのか、それとも1回限りのキャラクターが多いのかなど、傾向をみてみます。
1区間を1回にしたグラフです。1回のみのキャラクターがかなりいて、10回あたりからぐっと減っていることがわかります。
わかりやすいように登場回数の分布を割合でみてみます。
アンパンマンカラーにしたらわかりづらくなりました……が、全体の9割のキャラクターが登場回数10回未満ということがわかりました。
知りたいのは「タイトルによく出るキャラクター」なので、以降は10回以上登場しているキャラクターに絞って調べていきます。
最も登場しているキャラクターは?
それでは、いよいよキャラクターごとに登場回数を見ていきます。最も登場しているキャラクターは誰でしょうか?
ダントツの1位はクリームパンダでした。
また、アンパンマンやバイキンマンなど毎回登場するキャラクターがタイトルに入ることはほとんどないのかな?と思っていましたが、結構あるようです。
ここにのっているキャラクターを覚えれば……というところですがもう少し掘り下げてみます。
ここまで2001年からの累計で見ていましたが、年ごとにみてみるとどうでしょうか。例えば、昔はよく出たけれど今はあまり出ない、そういうキャラクターは覚えなくても良いかもしれません。
よく出るキャラクターの傾向は変わってきているか?
それでは、年ごとの登場回数がどうなっているか、みてみましょう。
ちょっとわかりづらいグラフですが……赤いほどその年の登場回数が多い、灰色は登場していない、という見方をします。ここからわかったことは次の通り。
- 2000年前半はクリームパンダ、アンパンマンの登場回数が多く、偏りがある
- 近年は特定のキャラクターに偏らずばらついている
- 継続的に出つづけている安定した上位陣がいる
- 2007年あたりから登場したのに累計上位に入っている新星がいる(コキンちゃん、ぽっぽちゃん、鉄火のコマキちゃん)
これだけ観ると2007年頃にてこ入れがあったのかな?という想像もしてしまいますが、それは計り知れないのでスルー。
ずーっと出ている上位陣の基準は難しいところですが、累計20回以上のキャラクター(ちびぞうあたりから上)は入れても良さそうです。
というわけで「アンパンマンに疎いお父さんが知っておくべきキャラクター」=「タイトルによく出るキャラクター」=「継続的に登場しているキャラクター」と解釈して以下のキャラクターを優先的に覚えると娘との楽しいアンパンマンライフが送れそうです。
()内は累計登場回数。
ちびぞうくん(20) ビクビクちゃん(21) フランケンロボ(21) かまめしどん(22) めいけんチーズ(22) ちゃわんむしまろ(23) ドリアンおうじょ(24) ジャムおじさん(25) てっかのコマキちゃん(25) やきそばパンマン(25) みみせんせい(26) おむすびまん(27) ナガネギマン(28) ニガウリマン(30) メロンパンナ(32) SLマン(33) ポッポちゃん(33) どんぶりまんトリオ(39) ロールパンナ(39) ゆずひめ(41) こむすびまん(44) かつぶしまん(46) コキンちゃん(47) ドキンちゃん(53) あかちゃんまん(56) しょくぱんまん(63) ホラーマン(63) カレーパンマン(79) ばいきんまん(87) アンパンマン(119) クリームパンダ(136)
毎回登場するキャラクターを除くとここで名前があがっているのはわりと武闘派(またはバイキンマンが苦手なキャラ)なのが特徴です。食料を奪い合い暴力で解決するいわば北斗の拳的な側面もあるアンパンマン界ですので、武闘派の登場回数が多いのは納得です。
また「かまめしどん」と「どんぶりまんトリオ」とのカウントを合わせると累計61回とベスト10に食い込んできます。「○○○と○○○」はだいたいが武闘派とやられ役(トラブルメーカー)という組み合わせが多いので、どんぶりまんトリオは名やられ役として登場回数が多いのかもしれません。
季節要因のあるキャラクター
ついでに調べていて気づいた季節もののキャラクターもおさえておきます。出てくる回数は少ないけどほぼ毎年1回は登場する、というキャラクターはどれだけいるんでしょうか。
同月の登場回数が多いキャラクターを集計した結果が次の通り。
結構いますね。
こどもの日がある5月にかしわもちまん、七夕の7月にねがいぼしかなえぼし、10月にハロウィンマン、といったなるほど!というものから、歯と口の健康週間*2がある6月にハミガキマンが出て来る、など発見もあります。
ここに載っているキャラクターも知っておくと良さそうです。
アンパンマンの声優さん高齢化問題
さて、知りたいことは以上だったんですが、調べている過程で気づいたホラーマン問題を少し掘り下げてみます。
実は、最近テレビ録画で観始めたわが家にとって、映画版などで当たり前のようにいるホラーマンの存在が謎でした。アンパンマンチャンネルで過去放送分を観るようになって、昔よく出ていたキャラクターだったのかと思っていましたが、集計してみて昨年まで頻繁に出てくる定番キャラクターだったことを知りました。
調べてみると声を担当されていた肝付兼太さんが亡くなったからなんですね。
ということで、ホラーマン問題=アンパンマンの声優さんの高齢化問題についてです。そういえば、以前こちらの記事で長寿アニメの声優さんの高齢化問題が取り上げられていました。
記事ではアンパンマンも取り上げられていましたが、せっかくなので今回集計した「タイトルによく出るキャラクター」と声優さんの年齢の関係をみてみたいと思います。
2001年以降に累計10回以上登場しているキャラクターの声優さんの年齢を調べて、年齢順にソートしたのが以下のグラフです。年齢はWikipediaを参照しています。年齢が参照できない場合はグラフに表示されません。
あいかわらずわかりづらいグラフですが……赤いほどその年の登場回数が多い、灰色は登場していない、という見方をします。Y軸でキャラ名/回数/声優名/年齢をみることができます。
やはり、年齢が高い方(グラフ上側)は近年に灰色が増え、年齢が比較的若い方(グラフ下側)は近年に赤が増えている傾向がみてとれます。
次に累計登場回数と声優さんの年齢で見てみます。
登場回数が多い=活躍しているとみなすならば、だいたい50歳から65歳が多く、40代が少なく、30歳前後が多少というそこらの企業の年齢構成をみているようなリアルな様子がみてとれます。企業と違って増岡弘さん(ジャムおじさん)を筆頭に80歳台もいらっしゃいますが。
このグラフをみると、コキンちゃん、ぽっぽちゃん、てっかのコマキちゃんがかなり期待されていることがわかります。
しかし、10年後はアンパンマンはどうなってるんでしょうね。ゆるやかに声優さんの世代交代をしていくのか、ドラえもん式をとるのか、いろいろと気になります。
まとめ
ということで、アンパンマンに疎いお父さんが知っておくべきキャラクターを調べてみました。
いずれアンパンマン図鑑を買っちゃおうかな、と思ってますが2013年発売なので最近のキャラクターは網羅されていないですよね?30周年記念で新しい図鑑が出ないかなぁと期待しています。
- 作者: やなせたかし,トムスエンタテインメント,キョクイチ=,井口学,水島定昭
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 2013/06/01
- メディア: 大型本
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しかしてこれで娘との楽しいアンパンマンライフ!と思ったら娘の興味がNetflixのスーパーモンスターズにいっていた、というパターンは日常茶飯事です。
アンパンマンの特定のキャラクターが登場した放送回を検索する
娘ににっこりアンパンマンライフを送ってもらうために、アンパンマンの特定のキャラクターが登場した放送回を検索する方法について書きました。日本テレビで公開されているバックナンバーをGoogleで検索するというだけの内容です。
アンパンマン沼
私も妻もアンパンマンに触れずに育ってきたこともあって、うちの娘はしまじろう派で行こう!なんて思っていた頃もありましたが、気づけばアンパンマン沼にどっぷりとはまり込んでいました。
そんな2歳児に「あーんぱんまーん」と上目づかいで懇願されては録り溜めたアンパンマン(毎週金曜放送)を再生する労働を強いられる日々を送っています。
ただ、アンパンマン好きといってもストーリーの好き嫌いもでてきたようで、観たい回を指定してくるときがあります。「こおりおに」と言われて見つからないからといってあまり好きではない「まごまじょ」の回を再生しようものなら「ちあうちあうちあう」からのヤダヤダモードに確変してしまうので要注意です。
3歳前後の育児において、アンパンマンの無限ループ視聴に耐えるスキルが必要だとは知っていましたが、特定のキャラクターが出た回を探せるスキルも必要だったようです。
アンパンマンのタイトル仕様
アンパンマンの放送は基本2本立てで、ほとんどが「○○○と○○○」というタイトルになっています。○○○はキャラクター名が入り、例えば「こおりおにとやきそばパンマン」となります。
しかし残念なことに、わが家のテレビ録画環境ではタイトル検索ができないので、○○○が出ていた放送日を特定して、その日の録画回を再生、という手順が必要です(仮に録画リストにタイトルが出たとしても、2本立ての2本目は「1本目 ほか」方式がとられているのでおそらくタイトルに入ってこなそう)。
日テレバックナンバーをGoogle検索
「○○○が出ていた放送日を特定」をどうしたものかと模索すると、ありがたいことに日本テレビが過去放送分のタイトルをまとめて公開していてくれました。
リンク先に最新の放送分、下部リンクの「バックナンバー」から2001年まで遡ってタイトルと放送日をチェックできます。リンクを辿って地道にさがしててもいいんですが、少し丁寧にGoogle検索するとスムーズに目的を達成できます。
site:www.ntv.co.jp/anpanman/ “と○○○” OR “○○○と” intitle:“ほうそうのおしらせ” -intitle:“バックナンバー”
○○○をキャラクター名で置き換えてGoogle検索するとわりといい塩梅の結果が返ってきます。これで、お父さんも娘もにっこりアンパンマンライフ。
アンパンマンの特定のキャラクターが登場した放送回を検索するためのブックマークレット
しばらくこれで娘の要求に応えていましたが、○○○の部分の書き換えがめんどくさいなと思って調べるとブックマークレットという便利な方法があることを知りました。さらにはてなにブックマークレットを手軽に作成・公開できるサービス(β版?)があったのでそれを使ってみます。
上の「ASAP」の部分をブラウザのブックマークバーにドラッグアンドドロップするか、右クリックからブックマークバーに追加しておきます。
あとは、ブックマークバーで「ASAP」をクリックして、キャラ名を入れて何年以内の放送にするか入れればOK。割りと手軽に検索ができてさらにいい塩梅です。
ちなみにASAPは「アンパンマンさがして!アン!パンマン!(できるだけはやく!)」の略です。
スマートフォンから実行する場合は、以下の通りちょっとひと癖ありますが設定してしまえばお手軽。
- 上の「ASAP」の部分を長押し?してリンクアドレスをコピー
- どのページでもいいのでブックマークに追加
- 2.で追加したブックマークを編集、URLを1.でコピーしたURLに書き換え、名前を「アンパンマン検索」とか覚えやすいものに書き換え
- ブラウザの検索バーで、「アンパンマン検索」など3.で登録した名前を入力すると候補にでてくるのでタップ
よし、これでいつリクエストがきても大丈夫!と思うとアンパンマンブームが去っていてうっかりペネロペブームが来てたりするわけですが、それはそれでいいと思います……。
夏にノスタルジー映画を観たくなるわけとその喪失感から抜け出す方法
夏は成長の季節
帰省帰りの新幹線。2歳半になる娘が「ヒィン…」と消え入りそうな声で泣き出した。どうしたの?と聞いたら、じじばばとの三日間が楽しくてお別れが悲しくなってしまったらしい。こんな泣き方が初めてだったので、ビックリして妻と顔を見合わせてしまった。
やはり夏は成長の季節なのだと思う。子どもは夏の終わりとともに成長する。
こういった子どもの頃の夏を思い出そうとすると、なんだか懐かしいような物悲しいような気持ちになる。
このノスタルジーな気持ちを引き起こす一因は、子供の頃の成長にあると思う。時間的に戻れないだけでなく、成長によってある節目を飛び越えてしまって、もう戻れない。だからこそ懐かしいけれど物悲しい。
やかましい蝉の声やむわっとした草木のにおい、じりじりとした日差し、情景が五感にはっきりと残る夏は、もう戻れない頃のできごとをより一層際立てる。
というわけで、夏といえば成長の季節であり、子どもの成長を描いた映画やドラマを観て、自分の子どもの頃を思い出してノスタルジーに浸るにはもってこいの季節でもある、というのが私の意見。
ただ、浸りすぎてあの頃は良かった的な喪失感が残るのが難点だったりする。
ノスタルジーはいいもの?
ノスタルジーは、17世紀の終わりにスイスのヨハネス・ホウファーという医学生がつくった概念であり、「帰郷」を意味する"nostos"と「傷心」を意味する"algos"から2つのギリシャ語からノスタルジア(nostalgia)と名付けた。はじめはスイス人固有の症状と思われていた。……などの豆知識は下のTED動画で知ることが出来る。
紆余曲折を経て、いまのところノスタルジーはいいものであるという科学的な知見が得られているらしい。
喪失感や悲壮感などが交錯した複雑な感情状態にもかかわらず、ノスタルジアはすべての人を否定的な気分にするわけではありません。一人ひとりが個人的に重要で意味のある経験を思い出し、ほかの人たちと共有することでノスタルジアは心理的に幸福感を高めることができる
そして、この知見をもとに、マーケティング的にいけるじゃんということで、ノスタルジー映画が量産されているわけだ。
喪失感をひっくりかえす言葉
でも、ノスタルジーがいいものだと言われても、あの懐かしい経験に対する喪失感はいかんともしがたい。ノスタルジーに限らず、終わってしまって悲しい、という感情をどう前向きに変換すればいいんだろうか。
私はその方法をブレイキング・バッドに出ていたブライアン・クランストンに教わった。
羞恥心で喪失感を上塗りしろ、荒野で白ブリーフがもってこいだ!とかそういうのではなくて、次の言葉を反芻するだけだ。
「Don’t cry because it’s over, smile because it happened」
ブレイキング・バッドの最終シーズンフィナーレにさしかかる頃、番組終了に悲しむファンに向けてブライアン・クランストンが言葉だ。元は絵本作家のDrスースの言葉らしい。
「終わってしまったからといって泣かないで、経験できたことを喜ぼう」
ノスタルジーに引っ張られ過ぎそうな時は、このフレーズを思い出すと視点が今の自分に引き戻される。あの経験を活かそう!とか、あの経験があって今の自分がある!とか、元気がでてくる。シンプルだけれど自分にとっては強力な言葉だ。
そんなわけで夏といえばノスタルジー映画
そんなわけで、夏はノスタルジーを喚起する映画を観よう!
やっぱりスタンド・バイ・ミーはかかせない。少年たちの苦悩と成長を描いているし、大人になった主人公がもう戻れない12歳の頃の夏を思い起こすという形式をとっている。それに季節そのものも夏の終わりを描いている。80年代文化がドンピシャではない私にとって、あの懐かしの時代の空気感、というノスタルジーはないけれど、子どもの成長体験を思い起こすノスタルジーがたっぷりつまった映画だ。
一番好きなシーンは、主人公のゴーディーが早朝の森の中で鹿と見つめ合うシーン。ゴーディーは、その出来事を仲間たちに敢えて話さずに自分だけの秘密とすることにしていた。子供の頃は、夏の早朝にこういう静かだけれど神秘的とも言える瞬間をいくつも体験していた気がする。その瞬間はなかなか言葉では伝えられないし、それを敢えて秘めておく、というのが少し大人になったような気がした。
次に少年たちの冒険といえば、腹踊りやピアノでいろいろ発動するピタゴラスイッチ映画、グーニーズをはずせない。
自転車ならどこまでも行ける感、仲間とのワイガヤ感、冒険的な子どもの成長をがたっぷりつまっている。スタンド・バイ・ミーのような深さはないけれど、こういうノスタルジーもある。
グーニーズは他作品にも出ていた出演者が多く、同時期に観た映画が連鎖的に思い出されて、単純な懐かしさという意味でも2度3度も美味しい。
マウスは、スタンド・バイ・ミーやグレムリンに出ていたし、データはインディ・ジョーンズ 魔宮の伝説に出ていた。ちょっと観た時期はずれるけど、フラッテリー一家のママは鬼ママを殺せで観ておお!となった。かなりしばらくして、マイキーはロード・オブ・ザ・リングでおおお!となったし、幼女の自転車を奪い去って激走した兄ちゃんに至っては売れっ子になって度々、グーニーズの引き出しを開けるトリガーになっている。
もう一つ、外せないのがE・T。
未知との遭遇、大人に内緒で何かをやり遂げる達成感、子供の頃の想像力や行動力を思い起こさせる映画だ。
ところで、久しぶりにE・Tを観てとんでもない記憶違いをしていたことに気づいた。ここ数十年の間、E・T的なノリになった時、上のポスターにある通り指を突き出してこう言い続けていた。
「E・T ゴーホーム」
実際はそのセリフは全然違うシーンで使われてるし、指を合わせてるのも友好だとか意思疎通のためでなくて、傷をちゃちゃっと治すシーンだった。まじゴーホームしたい気分になった。羞恥心で喪失感は上塗りできるようだ。
ストレンジャーシングス
さて、ノスタルジーに浸りたい、というときに上で挙げた3作品が真っ先に浮かぶけど、他にもないだろうか。そんな感じで探していると2016年に大ブームになっていた「ストレンジャーシングス」という海外ドラマを見つけた。
ざっくり言うと、子どもたちが未知の存在と出会い、探しものをみつけに線路を歩き、まぁいろいろあって、自転車で爆走、そんなドラマだ。
E・Tをベースにグーニーズを和えてスタンド・バイ・ミーを少々ふりかけた感じで、そこに、スティーブン・キングのホラーっぽさを添えて、エイリアン的なSFホラーも少々、それとシャイニングとかポルターガイストとか、まぁ、80年代あたりの要素をてんこ盛りで添えて、某麻呂さん風に言うと、80年代オマージュの宝箱やー、という仕上がりになっている。
でも、ここはあのオマージュね、と思ってリラックスしてみてるとハッ!とするシーンが多々あるし、単なるオマージュのごった煮ではなくて、新しいテイストに仕上がっている名作だと思う(ブームに乗り遅れて視聴して今更だけど)。
ノスタルジーで終わらない良さ
観終わって、ストレンジャーシングスが単なるノスタルジードラマではない、と思った一番の理由は、グーニーズやスタンドバイミーのように少年たちだけのストーリーになっていないところだ。
ストレンジャーシングスは、主人公である少年たち、主人公の姉たち、大人たち、大きく3つのストーリーが混じり合ってが進む。
メインとなるのは少年たちだけど、私はいつの間にか大人たちのストーリーに最も手に汗を握っていた。今現在の自分の視点、つまり親の視点に強く共感を持ったんだろう。
これは私なりの解釈だが、ストレンジャーシングスは、視聴者の子供時分の成長体験を呼び起こすことでノスタルジードラマを成立させているだけでなく(もちろん80年代文化がドンピシャな人には純粋な懐かしさも効いている)、3つの世代のストーリーを絡ませ、親の視点へステップアップさせることで、ノスタルジーに浸らせすぎない現実感のある余韻を与える、そういった考えが入っているのではないかと思う。
私にとっては、ブライアン・クランストンの言葉がなくとも喪失感を払拭できるノスタルジー作品、とも言える。
夏にノスタルジーはいいけど、観たあと切ない気持ちを引きずっちゃうんだよね、なんて人にはうってつけの作品、観てみてはいかがでしょうか。
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