初イタリア旅行で路上観察!気になった5つのこと
今週の一枚「路上観察」
先月に大奮発!して行ったイタリアの旅行記を書こうと思っていたんですが、ちょうどよいお題がでたので小ネタをいくつか先出ししてみます。
イタリアは、ミラノ・フィレンツェ・ヴェネツィア・アレッツォ・ローマからのつまみ食い!主要な観光地ではなく、街をそぞろ歩きしていて気になったことを紹介します。
「S・P・Q・R」
まずはローマを街歩きしていて見かけた「S・P・Q・R」。
その程度も知らんのか!という声が聞こえてきそうですが、実際その程度の知識で行った初イタリアなのでツッコミつつご覧ください。
で、意味は「元老院とローマの人民(市民)」
ラテン語の「Senatus Populus Que Romanus(セナトゥス・ポピュリュス・クエ・ルマヌス)」の略で、意味は、民主政治を目指す帝国の主権者たる市民たちよ、聞いてくれ。といったところ。演説の前置きに呼びかけの言葉として使われていたそうすが、この略語「SPQR」は、ローマ市の広報物やマンホールの蓋などにプリントされたり彫られたりして、今のローマでも使われています。
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ミラノのガッレリア(Galleria Vittorio Emanuele II)の地面にも「S・P・Q・R」がありました。
一緒に描かれているのはローマを象徴する狼と2人の赤ちゃん。片方の赤ちゃんがローマを建国したロムルスだそう。
ロムルスとレムスとは、古代ローマ建国にかかわったとされる双子の兄弟である。伝承によると、当時ローマ南東の国を治めていた王の姪(めい)にあたる巫女(みこ)が、軍神マルスによって双子を産んだ。怒った王は双子を川に捨てたが、雌狼に拾われ、その乳で育てられた。その後、羊飼いに養われた彼らは、長じて大叔父たる王に復讐(ふくしゅう)した。そして現在のローマの地にそれぞれ新たに国を作ったが、二人の間で争いが起こり、結局、兄ロムルスが弟レムスを討ち、紀元前753年、ローマを建国した。そもそもローマという名は、ロムルスに由来しているという。
創世神話(1) ─ローマ建国神話─
ローマを街歩きしていると警備をしている人の服にこんなワッペンも。
道行くトラックにも狼+赤ちゃん+「S・P・Q・R」が!と思って写真をとっておいたんですが、見返してみると「S・D・A・R」って書いてありますね。
どうも食品流通業の会社のトラックのようです。
畳み掛けるイタリアの石畳
ガイドブック等にも書かれていたのでそれなりに覚悟していた石畳。主要観光地はほぼ石畳、石畳、そして石畳。
犬は石畳の方が歩きやすいんでしょうか。
子供は疲れますよね。
車道はアスファルトがほとんどですが、随所随所で石畳が登場します。
例えば、複数の主要道路が接続するヴェネツィア広場のロータリー@ローマも石畳です。主要観光地へタクシー移動する際は必ずと言っていいほどここを通過するので、「ヴヴヴヴヴァァァア」ってな具合の最悪の乗り心地を存分に堪能しました。
こちらは街歩きしている時にたまたま見かけた石畳の修復風景。
ちょっとした路地なので雑な修復かもしれません。全面修復は大変そうです。
まず敷石を全ては剥がし、ガタガタになった下地(通常コンクリート)を再整備し、その上に砂を敷き、その後に石を埋め込むというプロセスだ。殆どが手作業なので半年はかかる。
ローマこだわり歴史・文化散策 イタリア旅行情報サイト(JITRA)
ゴミが落ちていない道路を維持するイタリアの清掃風景
旅行期間中がちょうど謝肉祭だったので、ベニチアでは有名な仮面カーニバルが開催中でした。
もちろん各地でも謝肉祭だったので、ところかまわず紙吹雪がばら撒かれて地面はこの通り。
なんですが、その割には道路が綺麗な印象。
どんな清掃をしてるんだろう?と思って見かけた清掃シーンを3つ紹介。
まずはローマ。清掃車の横を歩くゴースバスターズ風のおっちゃんに注目。
清掃車側にブォーッっとゴミを吐いていました。石畳の隙間なんかはこの方法が効率が良いのかも。
お次はフィレンツェの清掃車。小回りがきく感じで前面部分が結構かっこいい。
イタリアの石畳はこうやって磨かれる。ちなみにここはフィレンツェ最古の橋「ヴェッキオ橋」です。
当時、フィレンツェの政治を行っていたメディチ家のメンバーは、住居としてのピッティ宮殿がある河の反対側から、橋の上に作られたヴァザーリの回廊を通って、ウフィッツィ美術館、ヴェッキオ宮殿へと毎日通っていた
フィレンツェ見所案内 ヴェッキオ橋
肉屋が臭いといって橋から撤去したメディチ家の方々もこれだけ綺麗にしてもらえれば満足でしょう。
最後に清掃シーンではないですが、フィレンツェの深夜、早朝の清掃を前にサンタ・マリア・ノヴェッラ広場でたたずむゴミ収集車。
こういった方々が支えているおかげでイタリアの道路は綺麗なんですね。
それなのに…イタリアは落書きが多すぎる
ローマを街歩きしていて、石畳や清掃に感心した反面、がっかりだったのが落書き。
観察するまでもなく目につきます。上手ければいいってもんではありませんが、イタズラ以外のなにものでもない落書きだらけです。
現在のイタリアの失業者数は約3百30万人、率にすると12、9%に達する。イタリアが先進国の中で最も大きな借金を抱えて苦しんでいた1970年代後半以来の高率。若者の失業率に至っては42、4%という異常事態である。
伊最年少首相、嵐の中への船出 - 仲宗根 雅則
若者の失業率42.4%(2014年3月)という不況が関係しているんだと思いますが、観光地としてはちょっと残念な景観ですね。
「FORZA ROMA!(がんばれローマ!)」 うーむ。
これも落書き?イタリアの変わった標識
フィレンツェのとあるお店の前。ふと標識に目をやると。
あら面白い。
別パターンも発見。
落書き?と思って調べるとイタリア系フランス人アーティストのClet Abrahamという人のパフォーマンスの名残のようです。ステッカーを貼り付けるアートだそうで、その後400ユーロの罰金をくらったとか。
歩くくほどに知るほどに楽しいイタリア
いろんな窓あるなぁ→ひたすら窓の写真を撮る。
窓の横のスラッシュ棒はなんだろう?→現地ガイドさんに聞いて納得。
あの紋章よく見かけるなぁ→メディチ家の財力におののく。
多分、京都や浅草で街歩きをする外国人もこんな感覚なんでしょうか。古いままの形を残しているからこその楽しみです。ちなみにフィレンツェと京都は姉妹都市だそうです。
ということで、以上、主要な観光地とは一味違った楽しさ!発見が楽しいイタリアの路上観察でした。