娘のおならが愛おしい
娘「私もうんこを漏らしたことがあります。」
背もれしがちな娘にとって、このおなかに貼るだけで排泄を予知するウェアラブルデバイス「D Free」は期待の商品だ。もっとも商品化されるころにはお漏らしとは無縁になっているかもしれないが。
ところで、背もれするだけあって、うんちサイクルが長めの娘のおならは結構くさい。
大抵、他人のおならは生理的にうけつけないものだけれど、じゃぁ実の親のおならをうけつけていたかというと決してそんなことはない。
ところが、娘のおならは愛おしい。
ある日の踏ん張る娘(10秒後におならを観測)
娘が生まれるまで赤ちゃんに接したことはほぼゼロで、まさかこんなに日常的に自然な流れでおならをするとは思わなかった。遠慮とは無縁、自然体というのはまさにこういうことを言うんだろう。
起きてはおならをし、泣いてはおならをし、飲んではおならをする。
パスッ
おむつを替える瞬間に至近距離で顔に射撃されても、もう慣れたもので、撃たれたというのに笑顔になる。
おならには硫化水素が含まれているが、ある大学では「硫化水素が健康療法の鍵を握る」なんて研究をしているそうだ。親の健康を気づかうなんて親孝行な娘なんだろう。
私は、うんちかどうか疑わしい娘のおならをブリットポップと呼んでいる。しっとりとしていてブラーというよりはオアシス。リアムというよりノエルなおならだ。
あぐらの上にちょこんとのせるとおさまりがよく、腸の動きが活性化するのかブリットポップをすることが多い。
そうすると、妻がやってきて「おむつあらため方ですよ〜あらためますね〜」と、現場検証を行う。思いのほか冤罪のケースが多い。
一般的に赤ちゃんのおならは、ミルクを飲むときに一緒に飲んでしまった空気が原因で出るそうだ。ゲップが苦手な娘はどうしてもおならに依存してしまう。
腸内の空気の移動は痛いらしく、ンーッと唸っているときはおならを出したいときが多い。そんなときは、寝たままあぐらの体制にしてゆっくり左右に動かしたり、左膝・右膝と交互に上げ下げしてあげると、腸が動いておならやうんちが出やすくなると産婦人科の先生にきいた。
実際これが効果があって、私はグルコサミンのCMのリズムで「ブリブリブリブリリリリ♪」とブリブリ体操をしてあげるのが日課になっている。うまくいくとしばらくしてブッとお返事が帰ってくる。
赤ちゃんと言えど、娘のおならの音は大人と大差がない。見た目は赤ちゃん、おならは大人だ。驚くべきことに自分のおなら音にびっくりして泣き出すこともある。
やっと寝てくれた→おなら→起床→抱っこ要求→抱っこ→しゃっくり→寝れぬ夜へ
そんなおならドリブンな夜もあるけれども、それでもやはり、娘のおならが愛おしい。
なんて勢いのままにしょうもないことを書いていたら、ベビーベッドから「ンーッ」と娘の声が聞こえてきた。
ブリブリ体操しておならをだしてあげなきゃ。
今週のお題「これって私だけ?」