わが家の子育て写真管理(Synology+Lightroom+Google限定シェアコミュニティ+外付けHDD+Amazonプライムフォト)
子育てとともにたまっていく写真をこう管理しているよ!という記事を読みました。
わが家も似た考え方で娘の写真を中心に管理をしていますが、利用してるサービスやソフトに違いがあってとても参考になりました。また、記事についたブックマークにも私はこうしてるよ!といったコメントがあってこちらも刺激になりました。
こうなると、もっと他の方の事例を知りたくなりますよね。ということで、呼び水になればと、わが家のしくみを紹介してみようと思います。
やりたかったこと
ざっくりいうと、写真の一元管理、娘の成長を家族で共有、負担のかからないバックアップ、この3つを実現したくて、今のしくみで写真管理をするようになりました。
写真の一元管理
写真は増えるが、どこにあるんだかバラバラでわからない。娘が生まれてから飛躍的に写真が増えてきたということもありますが、写真を撮る媒体も増えてきて、せっかく撮った写真を見返す機会が減っていました。
例えば、私のデジカメ、スマホ(android)、妻のスマホ(iphone)、保育園の販売写真(物理)などなど、これらの写真がバラバラに保管されていたわけです。
まずはこれらの写真を一箇所にまとめて管理をしたい!というのが1つめのやりたかったことでした。
家族で共有
1ヶ月、3ヶ月、1年前の娘ってどうだったっけ?おおよそ言い当てることはできますが、成長の早い乳幼児期、親の記憶だけでは意外と思い違いがあるものです。
そんな時に、写真を見返せばはっきりと娘の成長に気づくことができますし、日々一緒に過ごすことができない遠方の祖父母とも同じイメージで娘の成長を共有することができます。
妻と娘の成長を見返すきっかけを作りたい。実家のじいちゃんばあちゃんに孫娘の成長をみてもらいたい。これが、2つめにやりたかったことです。というか、一番の目的がこれですね。そのためには写真の一元管理が必要なのです。
負担のかからないバックアップ
HDDは壊れるもの、手作業はいずれやらなくなる(特に私)、この2つの事実は変えられないので、できるかぎり多重化してバックアップをしてかつ自動化したい、というのが3つめのやりたかったことでした。
やりたかったことを実現するしくみ
ざっくりいうと、NAS(Synology)と写真管理ソフト(Adobe Lightroom)で一元管理して、写真共有サービス(Google+の限定シェアコミュニティ)で共有、ローカルUSBHDDとAmazonプライムフォトへバックアップ、ということをしています。
①Synologyへためて、Lightroomで一元管理
Synologyへためる
2年ほど前に購入したSynology DS215J
NASは、Synologyを選択しました。複数の媒体で撮った写真をここにガンガンアップロードしています。
HDDは別途購入なので、2TBのHDDを2本買ってRAID1に設定、実際に使えるサイズが約1.8TBという状態で運用を開始しました*1。この2年間でシステムアップデート以外での停止はなし、安定して稼働してくれています。
まだ容量には余裕があるかな…?
ちなみにNASの選択肢は、Synology以外にQNapとNETGEARがありました。Synologyを選んだ決め手は、android,iosからNASへのアップロード手段がアプリで用意されていること、連携するクラウドが多いこと*2だった記憶があります。
さて、ここにどうやってアップロードして管理しているかというと次の3つの方法を使っています。
- デジカメ
- PCにSDカードをさして、Adobe Lightroomから「写真を新しい場所にコピーしてカタログに追加」でSynologyへアップロード
- スマホ(android,iphone)
- スマホでSynology専用アプリDSphotoを立ち上げて画像バックアップでSynologyへアップロード
- Lightroom でスマホ写真をアップロードしたフォルダを選択して「写真を移動せずにカタログに追加」
- 物理写真
- Scansnapで写真をスキャンしてSynologyへアップロード
- Lightroom でスキャンした写真をアップロードしたフォルダを選択して「写真を移動せずにカタログに追加」
どれも手動ですが、スキャン以外はポチポチして放置すればいいだけなので週末に思い立ったときにながらでやっている感じです。
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Lightroomで管理
上の手順で「・・・カタログに追加」でやっているのは、写真管理ソフトLightroomで写真を管理するためです。
Lightroomの画面。この2年でアップロードした写真は約3万枚でした。
いろいろ調べた結果、写真の一元管理をするためには、カタログ機能が欠かせないだろう、と判断してLightroomを選びました。
写真がシステム上のどこにあるかへの参照
写真を処理する方法に関する指示
写真を検索したり、整理したりするために役立つ、写真に適用するレーティングやキーワードなどのメタデータ
カタログに追加してしまえば、写真の物理的な配置先を意識しなくていいというのはわかりやすいです。今後、2台目以降のNASを追加した時に一層ありがたさを感じるのではないでしょうか。
また、下手の横好きレベルで多少は写真の編集をしたいので、加工の過程を残せて、ああだこうだできるのは便利です。
それと、あとあと見返すことがあるので気に入った写真に★3つ!などメタデータを加えられるのも助かります。
便利なんですが問題はお値段。Adobe Creative Cloudフォトプランで月額980円也。でも、最初は高いかと思いましたが、この2年程の利用状況だとまぁ払ってもいいかなという印象です(Adobeの術中にはまっている感あり)。Amazonなどで年間コードなどが30パーセントオフで売っていることもあるので要チェックするようにしています。
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②Lightroomで編集してGoogle+限定シェアコミュニティで共有
Synologyで一元管理している写真を自動的にまるっとクラウドの共有サービスへアップ、という方法も考えましたが、3つの理由であえて手作業をいれることにしました。
- 共有しないほうがいい写真もある
- 半裸で横たわる父のお腹の上で全裸で踊る娘、こういう写真を祖父母と共有したいかどうかは人それぞれですが、撮った写真をなんでもかんでも家族で共有したいわけではないので、手作業でフィルタリングは必要です。
- YearAlbum用の写真をピックアップしておきたい
- 1歳おきに作っているアルバム(富士フイルムのYearAlbum)を作る時に数万枚の写真をまた見直すのは骨が折れますから、共有する時に候補写真に目印をつけておくのが理想的です。
- どんなときの写真かなど、コメントを添えて共有したい
- 「旅行」や「庭いじり」など、特定の単位でコメントを添えて共有した方が写真のみより伝わることが多いはずです。
手作業ということは、つまり、私が共有作業をしないと家族が写真を見れないしくみになっています。
でも、今のところこれが意外と良くて、孫娘の写真をみたいという祖父母の声がモチベーションになるので、しくみが形骸化せずにうまくまわるんです。
もっと娘のいろんな写真をとって成長を見てもらいたいと思うようになりましたし、それによって娘の仕草や表情をさらに観察するようになってきました。娘の成長を見たい、という目的には今のところ共有に一手間かけることが欠かせないのです。
Lightroomで共有したい写真をまとめて書き出す
Lightroomにはコレクションという論理的なグループが作れる機能があります。共有したいできごとをコレクション名にしてそこに共有したい写真をいれる、ということをやっています。
ふすまのすき間を果敢に通り抜けようとしていた様子をひとまとめにした「すき間」コレクション
コレクションができたら、ファイル形式やサイズなどを指定して特定のフォルダへ書き出します。この時の書き出し先をGooglePhotoのバックアップ機能が監視をしていて、逐次GooglePhotoへアップロードする、という流れになっています。
Googleの限定シェアコミュニティで共有
ここでがっかりポイントが1つ。GooglePhotoはフォルダごとアップロードはしてくれないので、アップロードした写真をGooglePhoto上でアルバムとしてまとめ直す必要があります。
アルバムを作ったら、共有先をGoogle+の限定シェアコミュニティにして共有します。あまり聞き慣れない「限定シェアコミュニティ」とは、Google+にあるコミュニティ機能を特定の人だけがアクセスできる設定にして利用する、というだけです。サービスってよりはこういう使い方もあるよ、という範疇ですね。
japan.googleblog.com
はじめは、GooglePhotoからの直接共有しようかと考えましたが、次の2点を考慮して限定シェアコミュニティを選びました。
- GooglePhotoからだと複数の共有先を選ぶ手間と間違えるリスクがある
- コミュニティ機能は、コミュニティのメンバー設定さえすませば、共有先にそのコミュニティを指定するだけ
- GooglePhotoはできることが多いので親が迷う&誤操作するかもしれない
- コミュニティ機能は、投稿されたアルバムをみる、とう動線さえ説明すればよい
ちなみに祖父母へはすべてセッティング済みのタブレットをプレゼントしていて、ここをクリックしたら孫娘の写真をみることができるよ、とだけ理解してもらっています。年に1回の帰省のときにメンテナンスするようにしていますが、今のところ問題なく使えているようです。
プレゼントしたタブレットは孫娘専用タブレットとして、週末恒例のテレビ電話としても活躍しています
あとは、1年間のベスト写真をまとめてアルバムを作っています。これまた、いろいろなサービスがありますが、今のところはキャンペーンで安くなっているとき*3をねらって富士フイルムのYearAlbumを使っています。
アルバム作成用のソフトが使いづらいのはマイナスですが、現物の仕上がりは素晴らしいのでリピートしてもいいかな、という感じ。
③外付けUSBHDDとAmazonプライムフォトへ自動バックアップ
バックアップ先は、Synologyに外付けしたUSBHDDとAmazonプライムフォトの2箇所に行っています。どちらもSynologyで提供されているバックアップソフトを利用して、自動化しています。
USBHDDへのバックアップ
Synologyに外付けのUSBHDDを接続して、これまたSynologyが提供しているバックアップソフトHyper Backupを使ってバックアップをしています。
どのフォルダをバックアップとるか、いつバックアップを実行するかと、何世代管理するか、を考えて設定するだけであとは自動的にバックアップをとってくれます。
私は週1回フルバックアップで世代管理不要、で十分という考え方で設定をしました。アップロードと共有作業を週末によくやるので明けて月曜日の深夜3時にバックアップを実行する設定にしています。なので、なにかあって復旧すると直近の月曜深夜3時の状態に戻る、はずです。
ちなみに、Hyper Backupは都度フルバックアップではなく初回以降は増分バックアップをしているそうです。
Hyper Backup にはブロックレベル増分バックアップ機能が備わっており、初回のバックアップ以降は、ファイル全体をバックアップするのではなく、ファイルの変更/追加したデータ部分だけをバックアップします。これにより、ストレージの使用量を大幅に削減することが可能となり、従来のバックアップ ソリューションや他の NAS バックアップ機能に採用されたファイルレベルの増分バックアップよりもはるかにストレージを節約できます。DiskStation Manager - Knowledge Base | Synology Inc.
Amazonプライムフォトへのバックアップ
外付けUSBHDDも壊れる時は壊れるので、できればクラウドへバックアップもとっておけるといいような気がしていました。
選択肢はGooglePhoto、Onedriveなどありましたが、次の2点でAmazonプライムフォト(プライム会員なら写真を無制限でアップロードできる)を選ぶことにしました。
- プライム会員になっている
- 写真に該当する対象ファイルが多い、Rawファイルも対象になっている
特に2つ目のRawファイルも無制限でアップロードできる、というのは他にはないポイントです。いつ規約がかわってしまうかわかりませんが、今のところはその恩恵に預かろうと判断しました。
Rawファイルなど260GB近く写真をアップロードしていますがプライム会員年会費以外に追加で料金は発生してません
そして、Amazonプライムフォトへバックアップする手段は、やはりSynologyのクラウド連携ソフトCloudSyncを利用しています。
Synologyへファイルをアップロードすると自動的にAmazonプライムフォトへアップロードしてくれます
そういえば、共有のためにGooglePhotoへもアップロードしているので、一応そこでもバックアップしていることになりますね。
改善したいこと
今のところうまくまわっている仕組みですが、改善したいこと・心配ごとはいくつかあります。ざっと箇条書きにしてみました。
- デジカメからのアップロードを自動化したい
- 動画の管理もしたい
- Lightroomで作ったコレクション単位でそのまんまGooglePhotoで共有したい(アルバムを作る手間を省きたい)
- バックアップとってるけどリストアできるの?
- 使ってるクラウドサービスの仕様・規約が変更したらどうするの?
- ばあちゃんが自分のらくらくホンの壁紙に孫娘の写真を設定するために、タブレットに写った画像を撮影してる問題
この辺は、他の方の事例を参考にしつつゆるやかに良くしていけたらいいかなぁ。
まとめ
冒頭で紹介した記事とそれほど違いがない内容だったかもしれませんが、個人的にはあえて共有作業をしっかりやる(やりたい)、というところがポイントだと思っています。目的によってしくみは違うと思いますが、私はこうやってるよ!とかこうした方がいいんじゃない?という事例があればぜひ見てみたいなぁと思います。
余談ですが、サービスの中で個人的に替えがきかないと思ったのがLightroomでした。そりゃ他のサービスに比べて有償かつ値段高いはずです。