ちょろげ日記

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理想のひとり飯を実現するためには

Netflix野武士のグルメお題「ひとり飯」

私もそうなのだけど、漫画で描かれるようなひとり飯に憧れたことがある人は多いと思う。

ところが、同じような体験をしてみようと思うとなかなかうまくいかない。

うまいと評判の店に行くと、宴会の騒ぎにまみれて落ち着かないし、行き当たりばったりで店構えが良さそうなところに入ると、常連さんだらけで肩身が狭い。
 

もっとこう、落ちついて淡々と美味しいものを食べながらちょっとだけ日々を省みつつビールを飲みたい。そんなひとり飯にありつくためにはどうすればいいんだろう?

例えば、久住さん原作のひとり飯ものは、整理するとこんな感じになる(漫画、ドラマ混在の個人的な印象をもとに)。

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  • 人気店に一見さんで攻め込む、孤独のグルメ。
  • 人気店をリピートする、食の軍師。
  • 無名のお店に入り浸る、荒野のグルメ。
  • (野武士のグルメはどこにあてはまるんだろう?)

このうち、さほど混まないお店で自分なりの楽しみ方を満喫できる、荒野のグルメはかなり憧れる。

でも、常連になるのは難しい。そもそも、2歳児の親が夜な夜な居酒屋に行くなんてありえないというのもある。

そうすると孤独のグルメのように、外さなそうな人気のお店に一見で行く、これがある。

 
が、ここで大きな間違いをしがちで、たいていが人気店のピーク時に予約をして行ってしまう。そして宴会の喧騒にやられる。

何が違うのかあらためて見直すと、美味いものを自分のペースで落ち着いて食べてる主人公たちは、みんな空いてる時間帯に店に行っているのだ。

井之頭五郎は仕事柄、一般サラリーマンとはずれた時間で店に入っているし、荒野のグルメの東森良介も常連になった店に最初に訪れたのは開店直後だったりする。
 

人気店のピーク時に予約する愚。これが私がひとり飯を失敗してきた理由なんだと思う。理想のひとり飯を実現するためには、評判のいい店に空いてる時間を狙う、これしかない。

更に、2歳児の娘がいる普通のサラリーマンとしてこの作戦を実行するタイミングは、出張、その時しかない。  

まず、出張先で仕事が終わったあと、近場でできるだけ早く入店できる評判のいいお店をいくつか探しておく。客入りが多くなる前の6時には入店したい。

そして、店に行って混んでいないのを確認して入店する。いささかせわしないひとり飯だけど、経験値がないんだからしょうがない。

こうして、理想のひとり飯ができたときのようすがこちら。
 
 
大阪は中津駅ちかく高架下にあるカウンターのみの茜という焼肉屋さん

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左手に瓶ビールとコップ、右手にトングと割り箸、目の前に七輪、という最強の布陣でひとり焼肉。

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タレが旨いのか肉が旨いのか、とくに小腸の脂の甘み成分に脳みそがやられた結果、小腸→カルビ→小腸→ハラミ→小腸という脂と肉と欲望にまみれたローテーションを完成させる。

店にはお一人様のおじさんがもう一人。テキパキサバサバとした店員さんの動きもよく、淡々と美味しい肉を食べ、些細なことを思案してビールで腹に流し込む、そんなひとり飯ににうってつけの雰囲気だった。

七時をまわる頃になって会社の同僚二人組やカップルらしき二人組で席が埋まりだす。

それでも高架下の騒音も手伝って隣の賑やかしが気になるということもない。

カウンターだけの店は団体さんが少ないし、焼肉はそこまで注文が飛び交わない。高架下というのも悪くない。

こりゃ、高架下カウンターひとり焼肉は意外と私のような素人ひとり飯に向いてるのかもなぁ、なんて思いながら二本目のビール瓶を空ける。

雰囲気を喰ってるんだか、肉を喰ってるんだか、みたいな話ではあるけど、この店の肉は間違いなく旨かった。ごちそうさまでした。
 
と、まぁ、機会はめったにないけれど、ささやかながらも手間をかけて理想のひとり飯を繰り返していけば、もっと美味しいひとり飯を体験できるのかもしれない。

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